予防接種とは
目的
小児科の最も重要な役割に「予防」があります。その手段の1つが予防接種(ワクチン)です。
赤ちゃんは病気に弱く、お母さんからもらった免疫も、時間が経つと効果が失われてしまいます。その後、赤ちゃんは自分で免疫をつくり、病気を予防しなければなりません。ただ、赤ちゃんが病気にかかると重症化し重い後遺症が残ったりすることもあるため、そのような病気を防ぐ手助けしてくれるのが、予防接種です。
予約について
予約
予防接種は、平日の午後に受け付けています。外来患者様との接触を避けるため、極力専用の時間(14:00~15:00)をご利用ください。
予約は、希望日の7日前までに「WEB予約」にて受け付けています。当日、体調が悪くなった場合は日程変更願います。
時間帯:月・火・水・金 / 14:00 ~ 15:00(専用)、午後
予約履歴入力について
WEB予約から「予防接種履歴」の入力画面から、いままで接種したワクチンを全て入力してください。当院で接種したワクチンは、自動で予防接種履歴に入力されます。
履歴がすべて入力されることで、WEB予約から予約すると、その日に接種可能な予防接種のみ表示されるようになります。
持ち物と注意事項
持ち物
下記のものをご持参ください。
※予診票が手元にある場合は、体温以外はあらかじめ記入しておいてください。
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予防接種シール
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母子手帳
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マイナンバーカード(保険証)
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子ども医療費受給者証
注意事項
体調の良いときに受けましょう。接種日が近づいてきたら体調の変化に注意深く観察しておきましょう。もし、健康状態に不安のある場合は、WEB予約または電話にて日程変更してください。
ロタワクチ ンは口から接種するため、服用後吐いてしまうことがあります。授乳は30分前までに済ませておきましょう。
接種できない場合
下記の場合は予防接種を受けることができません。
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発熱(37.5℃以上)している場合
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重い急性疾患にかかっている場合
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予防接種で過去に強いアレルギー症状をきたしたことがある場合
以下に当てはまる人についての予防接種は、かかりつけ医に相談したうえで、受けるかどうかを判断してください。
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心臓病や腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障害などで治療を受けている方
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過去の予防接種で、2日以内に発熱や発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常がみられた方
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過去にひきつけを起こしたことがある方
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過去に免疫不全の診断を受けたことがある方、近親者に先天性免疫不全症の人がいる方
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卵や抗生物質、安定剤などのアレルギーがあるといわれたことのある方
予防接種後、注意することはありますか?
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予防接種を受けた後、急な副反応(アレルギー反応など)が起こる可能性があります。そのため15分間は院内でお子さんの様子を観察します。
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生ワクチンは4週間、不活性ワクチンは1週間程度、副反応に注意してください。
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接種部位は清潔に保ってください。入浴しても差し支えありませんが、接種部位をこすらないでください。
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接種後、接種部位に異常は反応があった場合は、速やかにご連絡ください。
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接種当日~翌日にかけて発熱することがありますが、通常は1~2日で解熱します。「熱が下がらない」「ミルクを飲まない」など、いつもと様子が違う場合、医院に連絡してください。
予防接種票をなくしてしまった場合
静岡市在住の方であれば、申請書を窓口持参または郵送で申請できます。
詳細は、以下ボタンから静岡市の申請ページをご確認ください。
保護者の同伴がなくても予防接種はできるの?
原則、保護者の同伴が必要です。やむを得ず、健康状態をよく知る祖父母等が同伴される場合には、以下ボタンより、予防接種委任状をダウンロードし、保護者の方が記入し、同伴者に持参させてください。
種類とスケジュール
予防接種は、
ワクチンで防げる病気(VPD)サイト『KNOW★VPD!』
(https://www.know-vpd.jp/)に詳細な記載があります。
(下のバナーをクリックして下さい。)
<生後2か月~1歳7か月>接種スケジュールの一例
2か月
肺炎球菌① 5種混合① ロタ① B型肝炎①
3か月
肺炎球菌② 5種混合② ロタ② B型肝炎②
4か月
肺炎球菌③ 5種混合③ ロタ③
5か月
BCG
6か月
日本脳炎①
7か月
日本脳炎② B型肝炎③
1歳
MR① 水痘①
1歳1か月
5種混合④ 肺炎球菌 ④ おたふく①(自費)
1歳7か月
水痘② 日本脳炎③
<1歳7か月~>接種スケジュールの一例
6歳(年長)
MR② おたふく②(自費) 3種混合①(自費)
9歳~12歳
日本脳炎④
11歳
2種混合(DT)
13歳(中1)
HPVワクチン① ⇒6~12か月後に②
ワクチンとは
ワクチンとは
感染症の原因となるウイルスや細菌を精製・加工して、病原性(毒性)を弱めたり失くしたりして、体にとって安全な状態にしたものです。
生ワクチンとは
生きたウイルスや細菌の毒性を弱めて、病原性(毒性)をなくしたものを原材料に作られた製剤です。毒性を弱められたウイルスや細菌が体内で増殖して免疫を高めていくので(自然感染と同じ流れで免疫ができる)、接種回数は少なくて済みます。
(ロタ、 BCG(結核)、 MR(麻疹/風疹)、 おたふくかぜ、 水痘など)
不活性化ワクチンとは
ウイルスや細菌の病原性(毒性)を完全に失くし、免疫を作るのに必要な成分だけ製剤にしたものです。自然感染や生ワクチンに比べて生み出される免疫力が弱いため、1回の接種では十分ではなく、何回かの追加接種が必要です。
(B型肝炎、ヒブ、肺炎球菌、百日咳、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザなど)
定期接種と任意接種
定期接種と任意接種の違い
予防接種には、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が各自で受ける「任意接種」があります。
定期接種は、予防接種法に基づいて行われ、対象年齢のうちに受ければ、原則、接種費用は無料です。一方、任意接種は個人が希望して受けるもので、基本的に自己負担です。
お金を払ってまで、任意接種を受ける必要はあるのか?
必要です。
「国が決めた定期接種が重要で、任意接種は重要でない」ということはありません。予防接種の重要性としては全く差はありません。「定期接種」と「任意接種」と区別せずに、必要なワクチンはすべて受ける方がいいと思います。予防接種により、それだけ子どもを感染症から守れる確率が高くなるからです。
よくあるご質 問(Q&A)
副反応が怖いのですが?
予防接種の後の副反応としては、熱が出たり、きげんが悪くなったり、接種部位がはれたり、しこりがでたりすることがありますが、その頻度は高くはなく、そのほとんどは数日以内で自然になおります。
「副反応がこわいから予防接種を受けたくない」と思っているひとがいるようですが、必ずしもそうではありません。そのほとんどがいわば生体の反応である一時的な症状で、感染症にかかったリスクに比べると軽く、重度の副反応は稀です。
また、予防接種の副反応がでた場合は、ご相談ください。
予防接種した場所がすごく腫れていますが、再度受診した方がよい?
通常は1~2日程度で改善することがほとんどです。
我慢できない程度の痛みがある場合や痒みが強い場合は、医療機関を受診してご相談してください。
予防接種後に発熱しましたが、再度受診した方がよい?
元気があって、水分も摂取できていれば、慌てて医療機関を受診する必要はありません。
けいれんしたり、ぐったりして、呼びかけても反応が鈍いときなどは速やかに受診してください。予防接種をしたタイミングで風邪をひいてしまい、発熱している可能性もあります。症状に応じてご相談ください。
不活化ワクチン接種後は、24時間以内に発熱することが多く、接種後48時間以内に解熱することが多いです。
生ワクチン接種後では、数日~数週間後に発熱することが多いとされています(麻疹ワクチン:7~12日後、おたふくかぜワクチン:2~3週間後)。
同時接種ってした方がよい?
同時接種が推奨されています。
必要な免疫をできるだけ早くつけれて、予防接種スケジュールが組みやすくなり、通院回数が少なくなることから、日本小児科学会は同時接種を推奨しています。
同時接種によって予防接種の効果が下がったり、副反応が強く出てしまうということはありません。
予防接種した後に入浴しても大丈夫?
入浴しても大丈夫です。
接種部位は清潔に保ち、こすることは避けてください。
BCG接種後、翌日に赤く腫れてきました。受診した方がよい?
速やかに、医療機関に受診してください。
コッホ現象が現れたお子様は結核に感染しているかもしれません。症状は以下ボタンから確認してください。
ふつうは、接種した10日後頃から少しずつ赤くなり、1~2か月後に最も反応が強くなります。
シナジスってワクチンなの?
シナジスはワクチンではありません。
RSウイルスに効果がある抗体成分を精製したもので、 体内でRSウイルスが増殖するのを防ぎ、RSウイルス感染症の発症/症状増悪を抑制します。
シナジスは誰でも接種できるの?
接種できるお子様は限られます。
接種できるお子様は、早産/未熟児で生まれた方、先天性心疾患(心臓病)、 免疫不全、 気管支肺異形成症、ダウン症候群の方が対象(詳細は下記をご参照ください)となっています。秋~冬(9月頃~3月頃)(年度に応じた流行状況により、接種開始時期に変動があります)にかけてシナジス接種(月1回 筋肉注射)を行います。
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在胎週数28週以下の早産児で、12ヶ月齢以下の新生児・乳幼児
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在胎週数29〜35週の早産児で、6ヶ月齢以下の新生児・乳幼児
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24ヶ月以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児・乳幼児
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24ヶ月以下の免疫不全のある新生児・乳幼児
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24ヶ月以下のダウン症候群の新生児・乳幼児
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過去6ヶ月以内に気管支肺異形成(BPD)の治療を受けた24ヶ月齢以下の新生児・乳幼児