発達障害とは?
発達障害とは、生まれつき発達に偏り(でこぼこ)があることで生じる障害の総称です。その特徴の違いにより大きく3つのタイプに分類されます。
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自閉スペクトラム症(ASD)
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注意欠如・多動症(ADHD)
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学習障害(LD)
特徴には、個人差が大きく、得意なことと苦手なことの差が目立ちます。そのため生活や人間関係の悩みが増えやすいため、適切な診断と支援が重要になってきます。
発達障害は、知的な遅れを伴う場合もあれば、知的な遅れがなく行動で現れることもあり、発達の仕方にばらつきがあるのが特徴です。特定の分野では優れた能力を発揮する一方で、極端に苦手な分野がある場合もあります。
物事の捉え方が独特であるため、日常生活や学校生活に支障をきたしやすく、生きづらさを感じることも少なくはありません。
注意欠如多動症(ADHD)
不注意、落ち着きがない、深く考え行動に移すといった特徴があるのが、注意欠如多動症(ADHD)です。
<不注意>
注意・集中することが苦手
集中力がなく、空きっぽい
忘れ物・物をよくなくす
<多動性>
じっとすることが苦手
手足をいじって落ち着きがない
じっと座ってられず、動き回る
<衝動性>
我慢することが苦手
順番を待てず、割り込んだり
会話の流れ、雰囲気を気にせず発言する
ADHDの子どもたちは、保育園や幼稚園、、学校などの環境とのミスマッチによって、「イスに座ってられない」「忘れ物が多い」「友達と良好な関係が気づけない」などの困りごとが生じることがあります。
環境とのミスマッチにより、生きづらさを感じることも多くあり、それが原因で症状が悪化することもありますので、正しく病状を理解したうえで、ストレスの少ない生活が送れるようにするのが重要です。
また、「親の育て方が原因だろうか」と悩まれる方もいらっしゃいますが、その子の個性なので、育て方やしつけが原因ではありません。
ADHDの判断基準には、アメリカ医学会の基準「DSM-5」を用います。お子さんがADHDかも?と思われる方は、以下シートでチェックしてみましょう。
自閉スペクトラム症(ASD)
対人関係やコミュニケーションを苦手にすることが多いのが、自閉スペクトラム症(ASD)です。
目線が合わない
笑いかけても、笑い返さない
言葉の発達が遅い
こだわりが強い
感覚の過敏さがある
特定の分野に強い興味がある(偏りがある)
急な予定変更が苦手
自閉スペクトラム症の「スペクトラム」とは、虹色の帯のように境界がはっきりしない連続した症状を指します。
自閉症は対人関係の難しさやこだわりの強さなど、さまざまな特性があり、別々の障害として考えるのではなく、虹のようにさまざまな色が含まれる一つの集合体として捉えるのが、自閉スペクトラム症という考え方です。
特徴がみられる場合は、1歳半検診や3歳健診で指摘される場合があります。
自閉症の特徴や程度は、苦手さの現れ方は様々で、人によって異なるのが自閉スペクトラム症(ASD)の特徴です。
学習障害(LD)
学習障害は発達障害のひとつです。読み、書き、計算などの学習において困難が見られる障害です。
読字障害(ディスレクシア)
字を読むことに対して困難を持つ学習障害です。文字の形や読み方を認識することが難しく、同じ読み方をする「わ」と「は」などに対して理解が困難なケースがあります。
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音を記憶できない
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文字と音が紐づけできない
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単語が理解できない
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文字の読み間違いが多い
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文章を読むのに時間がかかる
困りごと
読字障害の人は知的な遅れがないため、日常生活で困りごとがないように思われますが、文字が関わってくるタイミングはたくさんあり、そのたびに困惑を感じています。
板書ができない
メモが取れない
小説が読めない
電車やバスの目的地が分からない
対処方法
文字のフォントを大きく視認しやすいものを使う
不要な文字は隠す
文章を細かく、/で区切る
声に出して勉強する
スマホやタブレットを使用し、音声読み上げ機能を利用することで、文字を読むストレスから解放し、スムーズに学習が進められます。本人の苦手を取り除き、できることを伸ばすと良いと思います。l
書字障害(ディスグラフィア)
字をかくことに困難を持つ学習障害です。文字を読むことはできるのに、書くことができないケースも少なくはありません。時間をかければ文字をかけるようになる人も多いですが、マスをはみ出したり適度なサイズで文字をかけなかったりします。
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マスから文字がはみ出してしまう
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文字に余分な点や線をかいてしまう
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筆圧が極端に弱い
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鏡文字を書く
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黒板の文字をノートに書き写すことができない
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メモがうまく取れない
文字の形の認識が認識できない
文字の読み方が分からない
不器用でうまく文字が書けない
対処方法
治療方法は確立されていませんが、基本的には読み書きトレーニングになります。
黒板の書き写しが困難な場合は、スマホで板書を撮影することで、ストレス軽減につながります。
算数障害(ディスカリキュリア)
計算をはじめとする算数に関する学習行動に困難を持つ学習障害です。文章問題や図形を用いた算数問題に困難なケースがあります。国語や社会などの科目は周囲と変わらないのに、計算だけ極端に苦手な場合は算数障害の可能性があります。
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簡単な計算問題が解けない
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九九が覚えられない
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図形が理解できない
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文章問題で何を問われているか分からない
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数字の代償が分からない
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自分で計算式をつくれない
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アナログの時計が読めない
困りごと
計算障害を抱えている場合、頑張って訓練したからと言って計算速度が向上したり、文章問題がスラスラ解けるわけではなりません。ある程度慣れることはあっても他の子と同じようなスピードで計算することは難しいかもしれません。周囲から、もっと計算練習させたり叱ったりすることで、他の精神的な問題を抱える場合がありますので、過度な計算練習は良くないです。
対処方法
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計算機を使う
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そろばんを使う
苦手な計算は計算機やそろばんでカバーすることによって、計算のストレスから解放され、勉強の取り組み方が変わるかもしれません。本人の苦手意識をなるべく取り払い、自信をつけさせるような訓練を行いましょう。

